
認知症で預金凍結?親の銀行口座が使えなくなる具体的ケースと回避・解消法を解説
- 家族信託の認知症対策
- 2026/4/8
- 2026/4/8
銀行口座が凍結される基準とは?
認知症による資産凍結リスクを徹底解説し、家族が今すぐできる対策について説明します。
「親が認知症になったら、銀行口座はどうなるんだろう?」「キャッシュカードの暗証番号を知っていれば大丈夫では?」 そんな不安や疑問を抱えている方は少なくありません。実は、認知症による「預金凍結」は、ある日突然、窓口やATMで現実のものとなります。
本記事では、銀行が口座を凍結する本当の理由や、キャッシュカードに頼ることの危険性、そして大切な資産を守るための具体的な対策について解説します。
認知症になると銀行口座が凍結される理由と、意外と知らない銀行の判断基準
なぜ銀行は口座を凍結するのか?――金融機関が守ろうとしている「意思能力」の正体
銀行には、預金者の財産を安全に守る義務があります。法律上、契約などの行為を行うには「意思判断能力」が必要とされており、認知症によってこの能力が不十分だと判断されると、銀行は「本人を守るため」に取引を停止します。これは、悪意のある第三者による不正な引き出しや、判断力が低下した状態での不適切な契約から預金者を保護するためのコンプライアンス(法令遵守)に基づく措置なのです。
「凍結」はどの瞬間に起こるのか?――窓口での些細なやり取りがきっかけになる具体的ケース
銀行が認知症を把握するきっかけは、公的な書類だけではありません。
- 窓口で自分の住所や生年月日、家族の名前がスムーズに言えない
- 通帳やキャッシュカードの紛失・再発行を短期間に繰り返す
- 振込の目的を説明できず、職員との会話が噛み合わない。こうした場面で、銀行員が「ご本人の意思確認が困難」と判断した瞬間、口座の引き出しや解約はストップしてしまいます。
「キャッシュカードがあれば大丈夫」という誤解と、認知症発症後の致命的なリスク
キャッシュカードが使えなくなる「3つの落とし穴」――紛失・暗証番号・磁気不良
「ATMで下ろせるうちは問題ない」と考えるのは危険です。
- 紛失: カードを失くした場合、再発行には本人の厳格な意思確認が必要です。
- 暗証番号: 認知症の影響で番号を忘れ、数回間違えてロックがかかれば、窓口へ本人を連れて行く必要があります。
- 磁気不良: 長年使用したカードの磁気が読み込めなくなった際も、窓口で再発行手続きが必要となります。 本人の受け答えができなければカードの再発行ができず、以降の出金ができなくなります。
代理人カードや暗証番号共有に潜む「法的リスク」と「家族間のトラブル」
親の同意を得て暗証番号を共有していても、厳密には銀行との契約違反に問われる可能性があります。また、最も恐ろしいのは「家族間の疑心暗鬼」です。他の兄弟から「介護にかこつけて自分のために使い込んでいるのではないか?」と疑われるケースもあります。ルールに基づかないやり方で親の口座を操作することは、将来の遺産分割協議を泥沼化させる火種になります。
銀行による「高齢者保護」の最新動向――知らない間に進む利用制限
近年、特殊詐欺(振り込め詐欺)対策として、70歳~75歳以上の顧客に対し、1日の引き出し限度額を大幅に引き下げたり、ATMでの振込を制限したりする銀行が急増しています。これにより、施設への入居一時金や入院費など、高額な支払いが必要な場面で「お金はあるのに支払えない」という事態が実際に起きています。
預金凍結が家族の生活に与える深刻な影響
家族信託:元気なうちに「管理のバトン」を渡す、最も柔軟な解決策
今、最も注目されているのが「家族信託」です。親が元気なうちに、特定の資産(預金や不動産)の管理権を信頼できる子供に託す契約を結びます。これにより、親が認知症になった後も、子供が自分の判断で親のために預金を引き出したり、実家を売却したりすることが可能になります。
任意後見制度と銀行の代理人サービスの活用
「任意後見」は、将来に備えてあらかじめ支援者(後見人)を契約で決めておく公的な制度です。また、一部の銀行では「予約型代理人サービス」を提供しています。
すでに凍結された場合の「法定後見制度」
もし既に判断能力が低下し、口座が凍結されてしまった場合は「法定後見制度」を利用することになります。認知症が進んでしまい口座が凍結されてしまった場合の選択肢は、この法定後見しかなくなります。
まとめ:大切なのは「早めの相談」です
預金凍結は、起きてから対処するのでは遅いです。起きる前に対策する方がコストも心理的負担も圧倒的に軽く済みます。 「うちの親はまだ大丈夫」と思っている今こそ、最適な選択肢を検討する絶好のタイミングです。
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